「軽貨物を購入してドライバーとして働きたい」
「そもそも軽バンとはどんな車種なのかわからない」
と悩んでいませんか?
独立や開業をして軽貨物ドライバーを始めようと思っても、車選びで迷ってしまいますよね。
では、実際に軽貨物ドライバーとして働いている人は、どのような車種に乗っているのでしょうか?
- 軽貨物とはどのような車なのかサクッと解説
- 新車・中古車・リースのメリットとデメリット
- 人気の軽貨物車種ランキングTOP5
この記事を見れば軽貨物の選び方から、自分が新車・中古車・リースどれを選ぶべきなのかがわかります。
新車を購入しようか悩んでいる人は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
軽貨物とはどんな車両?3つの概要をサクッと解説
軽貨物と言えば黒ナンバーのイメージがありますが、具体的にはどのような車両を言うのか知らない人が多いですよね。
そこで、車を選ぶ前にどのような車両を軽貨物と呼ぶのか理解し、配送業務に最適な車を選びましょう。
同じ軽自動車でも軽貨物と乗用車では異なる部分が多いので、購入前にどのような違いがあるのか把握しておくべきです。
まずは、軽貨物とは何かを詳しく解説していきますね。
1.軽バンと呼ばれる軽貨物車両とは
軽バンと呼ばれる軽貨物車両は、車検証の使用用途に「貨物」として登録されている軽自動車のことです。
おもにワンボックス型の軽自動車を軽バンと呼び、以下の条件を満たして初めて軽貨物車両として登録できます。
- 全長3.4m、全幅1.48m、全高2.0m以下の車両
- 乗員スペースよりも荷物を置くスペースのほうが広い
- 乗員の重量よりも荷物の総重量のほうが重い
- 側面または後方の開口部分が縦600㎜×横800㎜以上
このような条件をクリアすると軽貨物自動車として登録でき、ナンバープレートの色が黄色から黒へと変更できます。
軽バン、ワンボックス、幌車など荷室部分が広い車種が人気で、車種に関わらず最大積載量は350㎏までです。
荷室部分が広い車のほうが仕事の選択肢が広がるので、おすすめの車種はのちほど紹介します。
2.軽貨物と軽自動車の決定的な2つの違い
軽バンとして人気の車種は乗用車として使われることもありますが、同じ自動車でも軽貨物と乗用車では決定的な違いがあります。
詳しくは「軽貨物と軽自動車の車検の違い」「軽貨物と自家用車の税金の違い」で解説していますが、軽貨物は税金面で優遇されています。
軽貨物 | 軽自動車 | |
---|---|---|
自賠責保険(24ヶ月) | 15,630円 | 20,010円 |
自動車税 | 4,800円 | 10,800円 |
軽貨物のほうが自賠責保険や自動車税は安いものの、任意保険は自家用車の2~3倍と軽貨物のほうが割高になってしまいます。
費用面以外には、軽貨物は運転席と助手席のシート以外は取り除いてあるため、荷室と呼ばれる後方部の荷物を置くスペースが広いのが軽貨物最大の特徴です。
軽貨物は乗員が2人までしか乗れないから、プライベートでは使いにくそうだな。
3.軽貨物を製造している代表的なメーカー
各メーカーで軽貨物車両を販売していますが、現在製造しているのは「スズキ」「ダイハツ」2つのメーカーしかありません。
それ以外のメーカーが販売している車はOEM車といい、膨大な費用がかかる開発は他社に任せて販売だけを自社でおこなっている車のことです。
スズキとダイハツがOEM提供している、代表的な車を紹介します。
ベース車 | OEM車 |
---|---|
スズキ/エブリィ | 日産/NV100クリッパー マツダ/スクラムバン |
ダイハツ/ハイゼットカーゴ | スバル/サンバーバン トヨタ/ピクシスバン |
OEM車はエンブレム以外ほぼ同じ性能ですが、開発費用をかけていないため車体費用を安くして販売しています。
OEM車は中古の場合車体価格がガクッと下がるので、知名度さえ気にしなければ安い中古車が手に入りますよ。
軽貨物は新車・中古車・リースどれが良い?メリットとデメリットを解説
軽貨物車両を入手する方法は大きくわけて3つあり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
メリットとデメリットを考慮したうえで車両の入手方法を決めたほうが良いので、購入前にしっかりと確認しておきましょう。
予算によって軽貨物車両の入手方法は異なるので、どの選択肢が自分に合っているのか一緒に考えていきましょう。
それでは、それぞれのメリットとデメリットを解説していきますね。
新車のメリットとデメリット
自分好みにカスタマイズできる新車は人気がある一方で、まとまったお金が必要です。
新車最大のメリットともいえるのが、すべての部品が新しいので長く乗れるため燃費が良い部分です。
- 部品も新品のため長く乗れる
- メンテナンス費用を抑えられる
- 車種を自由に選択できる
- 車体価格が100~200万円と高い
- 最大1~2ヶ月ほど納車に時間がかかる
新車の場合、開業時にまとまった金額を用意、もしくはローンを契約するため費用がかかってしまいます。
しかし、新車を購入すれば「仕事を頑張らなければ」と気持ちを切り替えられるので、心理的には1番良い購入方法です。
中古車のメリットとデメリット
中古車は新車に比べると購入時の価格が安く、手が出しやすい点です。
しかし、軽自動車に比べると軽バンは車体価格が高い場合が多いので、状態の良い車であれば100万円前後は費用がかかってしまいます。
- 購入時の価格が新車よりも安い
- 納車のスピードが2週間前後と早い
- 生産終了モデルも選択できる
- 使用感がある
- 車体によっては状態が悪い
中古車は故障のリスクが高いため、なるべく状態の良い車を選ばなくてはいけません。
できれば登録済み未使用車や新古車など状態が良い車を選んだほうが、メンテナンス費用を抑えられますよ。
リースのメリットとデメリット
リースの原点は社用車ということもあり、軽貨物のリースも盛んにおこなわれています。
詳細はおすすめの軽貨物リース会社で解説していますが、手間のかかる黒ナンバーの取得をリース会社が代行してくれるのもメリットの1つです。
- 黒ナンバー取得済みの車に乗れる
- 月額料金に税金などが含まれているため、急な出費がない
- リース会社によっては、契約終了時に車を買い取れる
- 車種の選択肢が少ない
- リース会社によっては月間走行距離に制限がある
マイカーリースとは違い軽貨物のリース会社は少ないものの、きちんと選べば走行距離を気にせず乗れるリース会社もあります。
最終的に買取可能なリースプランを選択すればローンを組んでいるのと同じような感覚で乗れるので、初期費用を抑えたい人におすすめの入手方法です。
\ 黒ナンバーのリースGMS /
軽貨物を新車で買うならコレ!よく使われているおすすめの車種TOP5
「軽貨物のことは理解したけど、どの車種が良いかわからない」という人向けに、軽貨物ドライバーとして働く人が乗っているおすすめの車種を紹介します。
おすすめの車種は新車だけでなく中古車の場合も同じなので、車選びの参考にしてくださいね。
この5つの車種であれば「どれを選んでも間違いない」と言えるほどおすすめですが、価格以外にも若干違いがあります。
長い距離を走行するドライバーだからこそ自分が良いと思える性能を備えた車を選ぶべきなので、特徴を解説していきますね。
1位:スズキ エブリィ
新車価格 | 97.1~154.0万円 |
全長 | 3,395㎜ |
全幅 | 1,475㎜ |
全高 | 1,895㎜ |
燃費 | 17.2㎞/2WD(5MT車) 14.6㎞/2WD(4AT車) 16.4㎞/5AGS車 |
特徴 | 開口部が広くスムーズな積降を実現 |
積載部分が広いため「少しでも多く荷物を積みたい」という人におすすめのエブリィは、バックドアが1,165×1,340㎜とストレスなく積み下ろせる仕様になっています。
4速ATだけでなく5速マニュアルも備わっているため、必要に応じて自分で変速可能な点も人気の理由の1つです。
ロングセラー商品のエブリィは中古市場にも出回っているため、新車以外の選択肢があるのも高ポイントです。
2位:ダイハツ ハイゼットカーゴ
小回り性能に定評のあるハイゼットカーゴは、さまざまな場所に荷物を届ける軽貨物ドライバーから支持されています。
スマートアシスト搭載の現行モデルは安全性に優れているため、遠方への長距離配送など疲労を感じる場面が想定される人におすすめの車種です。
安全性が優れているだけでなく、オートハイビーム搭載などドライバーの負担を軽減してくれる車種です。
3位:ホンダ N-VAN
新車価格 | 127.6~187.2万円 |
全長 | 3,395㎜ |
全幅 | 1,475㎜ |
全高 | 1,850mm/1,865mm/1,945mm/1,960mm/ |
燃費 (ターボ車を除く) | 19.2㎞/WLTCモード 23.8㎞/JC08モード 17.9㎞/市街地モード |
特徴 | Nシリーズならではの乗り心地 |
大人気のN-BOXシリーズの1つであるN-VANはNシリーズと同じ乗り心地を再現しているため、長距離の運転でも疲れません。
しかし、積載部分がほかの軽バンよりも狭いため、少ない荷物を運ぶ人や乗り心地を重視する人におすすめの車種です。
乗用車のN-BOXがベースということもあり、ほかの車種よりも20万円ほど割高な価格です。
4位:日産 NV100クリッパー
商用車として人気のあるNV100クリッパーはエブリィのOEM供給車ということもあり、車体価格が安いのが特徴です。
バックドアの開口部分が90度近く開くので、たくさん荷物を積みたい人におすすめの車両です。
大手運送会社の業務委託や、Amazon Flexなどで荷物の量が多い人に重宝されています。
5位:スバル サンバー
新車価格 | 104.5~188.1万円 |
全長 | 3,395㎜ |
全幅 | 1,475㎜ |
全高 | 1,815~1,905㎜ |
燃費 | 14.9~15.6㎞/VB 15.6㎞/VBクリーン 14.9~15.6㎞/トランスポーター 14.9~15.6㎞/VC 14.7㎞/VCターボ 14.7㎞/ディアス |
特徴 | ターボ搭載でパワーがある |
サンバーはさきほど紹介した車に比べて燃費は悪いものの、ほかの車種に比べて力強く走行時にストレスがかかりません。
ターボ車の燃費が悪いのを改善して15㎞前後走行できるようになったので、加速と安価な価格両方を重視する人におすすめの車種です。
サンバーは2012年に生産を終えたものの、ダイハツにOEM提供を受けリニューアルして登場しました。
軽貨物を新車ではなく中古で購入する場合に注意すべきポイント
乗用車のように中古市場に出回る数が少ない軽貨物ですが、商用として使われていたからこそ購入時にチェックすべきポイントがあります。
きちんと選ばなければローン返済中に乗れなくなる可能性もあるので、かならず状態を確認してから購入してください。
- 新車登録から何年経過したのか
- 走行距離が5万㎞以下なのか
- 前のオーナーがどのような使い方をしていたか
※商用車の場合劣化が激しい可能性あり
中古で購入する場合は価格に目が行ってしまいがちですが、長く乗り続けるためにはコンディションに注目して車を選びましょう。
できれば走行距離1~3万km以下であったり、展示や試乗車として使われていた未使用車を選んだほうが長い目で見てお得なので、コンディションの良い車を中心に探してください。
買った車がすぐに使えなくなると困るから、できるだけ新しい車を選ぶようにするよ。
店頭で探すのも良いですが、手間をかけずに探したい人はネットのほうが選択肢も多いのでおすすめです。
新車で軽貨物を購入するなら王道モデルから選べば間違いない
軽貨物を新車で購入する場合は選択肢が多いので迷ってしまいますが、王道車種から選べば間違いありません。
とくに新車の場合性能は変わらないことが多いので、荷物の出し入れのしやすさや荷室部分の広さに注目して車を選んでくださいね。
- 軽バンは貨物として登録されている軽自動車のこと
- 「新車」「中古車」「リース」には、それぞれメリットとデメリットがある
- 中古車を選ぶ際はコンディションを重視する
新車で購入すればメンテナンス費用が抑えられ、長い目で見れば1番お得な購入方法です。
しかし車体価格が100~200万円と高いので、さまざまな購入方法を比較検討してから最終的な決定をくだしてくださいね。
販売店へ足を運ぶ前にネットで相場を調べておくだけでも、スムーズに購入できますよ。