「黒ナンバーを取得するのに条件はあるの?」
「軽貨物車両の黒ナンバー登録のメリットは?」
と気になりませんか?
軽貨物ドライバーになろうとしても、わからないことだらけで気になることだらけではないでしょうか。
では、仕事で使う軽貨物車両とは、どのような車のことでしょうか?
この記事を見れば黒ナンバーがどのような車両なのかわかり、仕事を始める前に何をすればよいかがわかります。
これから軽貨物ドライバーとして働く、運送業に興味がある人はぜひ最後まで読んでみてくださいね。
黒ナンバーとはどんな車?基礎知識をサクッと解説
運送業でよく使われる黒ナンバーという言葉は、貨物軽自動車運送事業に使用する車両に取り付けられている黒色のナンバープレートのことです。
「事業で使う車両で黒ナンバーではないナンバープレートも見る」と思う方もいるはずなので、まずはナンバーの色と使用用途を解説します。
ひとことで事業に使う車と言っても、使用用途ごとにナンバープレートの色が異なるんです。
黒ナンバー | 黒に黄色の文字 | 事業用軽自動車 | 軽トラ 軽バン |
緑ナンバー | 緑に白の文字 | 事業用自動車 | トラック バス タクシー |
黄色ナンバー | 黄色に黒の文字 | 自家用 商用軽自動車 | 軽自動車 |
白ナンバー | 白に緑の文字 | 自家用 商用車 | 普通車 営業車 |
荷物を運ぶ軽トラなどの黒ナンバーやバスなどに使われている緑ナンバーは、運賃をもらい荷物や人を運ぶ車しか装着できないナンバープレートの色です。
そのため、運賃をもらわずに自社製品を運ぶ場合は、車両本来のナンバープレートで問題ないと法律で定められています。
黒ナンバーは運賃をもらう車両に取り付けられているんだな。
黒ナンバーの軽貨物車両3つのメリット
黒ナンバーを取得すると運賃をもらい荷物を運べるようになりますが、メリットはそれだけではありません。
これから紹介する3つのメリットは黒ナンバーならではなので、どのような良さがあるのか紹介します。
黒ナンバーを取得すれば自由な働き方ができるようになるので、個人事業主として独立もできます。
それでは、どのようなメリットがあるのか詳しく解説していきますね。
1.自動車税や重量税が安くなる
黒ナンバー登録された軽貨物車両は税金が安く、納める金額が自家用車の半額以下で済みます。
詳しくは軽貨物が納める税金の種類で解説しているので、重要な部分だけ比較していきますね。
まずは自動車税がいくら安くなるのか紹介します。
車両区分 | 旧税率 | 新税率 |
---|---|---|
自家用 | 7,200円 | 10,800円 |
事業用(営業用) | 3,000円 | 4,800円 |
※旧税率は平成27年3月31日までに新規検査を受けた軽自動車
※新税率は平成27年4月1日以降に新規検査を受けた軽自動車
重量税はエコカーなのかで税額が以下のように変わります。
新車登録時 | 継続検査時 | |
---|---|---|
エコカー減税75% エコカー減税50% エコカー減税25% | 1,200円 2,500円 3,700円 | ー |
減税なし | 5,200円 | 5,200円 |
13年経過 | ー | 5,400円 |
18年経過 | ー | 5,600円 |
黒ナンバーは税金面で優遇され、納める自動車税と重量税が安いため維持費が安く済むのがメリットです。
2.さまざまな仕事を請け負えるようになる
軽貨物車両で自社の荷物を運ぶ場合は黄色のナンバープレートのままおこなえますが、有償で荷物を運ぶ際は黒ナンバーでなければいけません。
繁忙期などの特例として許可を得ている場合は黄色ナンバーのままでも配送可能ですが、基本的に黄色ナンバーで有償配送をするのは違法行為だと覚えておきましょう。
黒ナンバーを取得するだけで有償で荷物を配送する、個人宅や企業、引越し業務などさまざまな仕事ができるようになります。
違法行為が発覚した場合3年以下の懲役、もしくは300慢円以下の罰金が科せられてしまうので、きちんと黒ナンバー登録をしてから仕事を始めてくださいね。
3.少ない資金で開業や副業ができる
たとえば飲食店を開業する場合、店舗の契約や機材の購入、食材の購入など開店前にまとまったお金が必要です。
しかし、運送業は軽貨物車両と運転免許証さえあれば誰でも開業でき、副業としても働けます。
購入方法 | 一般的な費用 |
---|---|
新車 | 100~150万円 |
中古車 | 50~110万円 |
リース | 月額2~5万円 |
たとえ新車で購入したとしても150万円ほどと初期費用がほかの職種と比べて少ないので、近年副業として働くドライバーも増えてきました。
開業資金はかからないものの努力次第で大きく稼げるので、新規参入する事業主が増えているのも納得ではないでしょうか。
黒ナンバーの軽貨物車両のデメリットは任意保険料
黒ナンバーの保険の相場でも紹介していますが、月に13,000円前後、年間に換算すると15万円以上と黒ナンバーの任意保険は非常に高いです。
なぜなら、等級を引き継げず6等級からスタートするため、保管料が割高になってしまうのも原因の1つだからです。
対人対物補償のみで車両保険はつけていない値段なので、車両保険を付けると月に数千円ほど保険料が上がってしまいます。
いくら経費で計上できるとはいえ、自家用車の2~3倍もするんだな。
自家用車と比較すると走行距離や時間が長いぶん事故のリスクが高まるため、保険料が割高になってしまうのは仕方のないことです。
しかし、月に1,000円保険料が違えば年間で1万円以上も差が開いてしまうので、少しでも安く契約をしたい場合は複数社で比較検討をしてから契約したほうが良いですよ。
黒ナンバーはどうやって取得するの?登録までの流れと取得条件
黒ナンバーは申請すれば誰でも取得できるのかというと、一定の要件を満たさなくては事業用として登録できません。
しかし、トラック運送業とは異なり条件や手順さえ知っていれば、軽貨物車両1台で取得できます。
軽貨物車両さえあれば黒ナンバーが取得できると言っても過言ではないため、どのような手順で事業用車両登録を済ませるのか把握しておきましょう。
それでは、黒ナンバー取得の条件と申請方法を詳しく解説していきますね。
黒ナンバー取得前に満たさなくてはいけない条件
黒ナンバーはトラックなどの運送事業とは異なり、届出をするだけで事業を始められるのがメリットです。
しかし、黒ナンバーを取得するためにはいくつかの取得要件を満たさなければいけないので、以下の5つを満たしたうえで申請してください。
この5つの要件を満たせば黒ナンバーが取得できるため、軽貨物運送事業はとても開業のハードルが低い職業です。
しかし、普段乗っている軽自動車は車検証に「乗用」と記載されている5ナンバーなので、かならず4ナンバーの「貨物」と記載されているものしか黒ナンバー登録できないので注意してください。
黒ナンバーの登録方法と取得費用
黒ナンバーは必要書類を用意し、大まかな流れだけ理解していれば自分で取得できます。
そこまで複雑ではないものの、黒ナンバー取得は以下の手順度通りにおこなわなければ二度手間になってしまうので注意してください。
黒ナンバー取得前後の流れを紹介するので、おおまかにやることが理解できますよ。
- 1.車両を用意する
- 軽トラック、軽バン、125㏄のバイクであればなんでも良いが、実用性を考えるなら軽バン一択
探すのが面倒な人はGMSリースなら黒ナンバー取得済みの軽バンをリースできる
車両と一緒に営業所(自宅)に駐車場がない人は借りておく - 2.運輸支局に必要書類を提出する
- 最寄りの運輸支局へ行き、軽貨物運送業許可申請をする
貨物軽自動車運送事業経営届出書の書き方をチェックする - 3.黒ナンバーを取得する
- 最寄りの軽自動車検査協会へ行き、黒ナンバーを取得する
申請依頼書をダウンロードする - 4.任意保険に加入する
- 代理店へ行き、任意保険を契約する。
少しでも保険料を安くしたい人は、一括見積で最安値をリサーチしたほうが良い
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ネットで契約したい人は、はたらくクルマの自動車保険で見積もりを取る - 5.開業届を提出する
- 開業から1ヶ月以内に最寄りの税務署へ行き開業届を提出する(郵送可)
郵送で済ませたい人は開業freeeを使い、開業届を入力する方法もある
詳しくは「黒ナンバーの取得方法」「軽貨物ドライバーとして独立する方法」の記事で解説していますが、運輸支局と軽自動車検査協会へ種類を提出するだけで黒ナンバーが取得できます。
ナンバープレート交付と印鑑証明取得費用をあわせても2,000円ほどで取得できるので、ほとんど費用の負担がないのも嬉しいメリットです。
よくある黒ナンバーの軽貨物車両に関する疑問3選
黒ナンバーを取得すれば仕事を請け負えるようになると説明しましたが、そのほかにも「こんな場合はどうなの?」と気になることがあるのではないでしょうか。
そこで、黒ナンバーに関するよくある疑問を紹介するので、疑問解決に役立ててください。
黒ナンバー取得前にいろいろと情報を集めておいたほうが良いので、よくある疑問を解説していきますね。
1.黒ナンバーを自家用車のように普段使いできる?
金銭面やコストを抑えるために「黒ナンバー1台だけ所有したい」と考えるドライバーは多く、プライベートで利用できるのか疑問に思いますよね。
結論からお伝えすると、黒ナンバーの車両を自家用車のように利用するのは問題ないです。
普段使いできるものの、以下の2点だけ気を付けてください。
- プライベートで利用したガソリン代は経費として計上できない
- リースの場合、契約状況によっては仕事以外で利用できない
自家用車も兼ねて黒ナンバーを所有すれば経費が抑えられる半面、リース会社によっては「業務のみ利用可」など契約している場合もあります。
プライベートの利用は問題ありませんが、リースの場合は1度契約の内容を確認しておくとトラブルにならずに済みますよ。
2.黒ナンバーの維持費はどれくらい?
黒ナンバーは自動車保険や自賠責保険の料金が安いぶん、自家用車の2~3倍ほど任意保険料が高いです。
そのため、黒ナンバーの維持費が気になると思うので、軽貨物車両の維持費の目安を紹介します。
維持費の目安 | |
---|---|
車両代 | ~4万円/月 ※ローン、リースの場合 |
任意保険 | 12,000円~14,000円/月 |
燃料費 | 15,000円~40,000円/月 |
ETC | 0円~50,000円/月 |
オイル交換 | 3,000円前後/回 |
駐車場代 | 5,000円~ |
地域の個人宅を回る地場配送なのか企業便なのかで燃料やETC費用は異なるため一概には言えませんが、ローンやリースの返済をあわせると月5万円程度の維持費がかかります。
車両費を抑えればさらに安くなる可能性はあるので、1度自分で試算してみると良いですよ。
3.かしこい黒ナンバーの購入方法は?
黒ナンバーの場合は「新車や中古車の購入」「リース」のどれかを選びますが、どれが1番オトクなのか気になりますよね。
購入する場合は車体価格で変化するものの、それぞれの購入方法にはメリットとデメリットがあります。
新車・中古車 | リース | |
---|---|---|
メリット | 好きな車両を選べる 中古車の場合生産終了も選べる 新車の場合は長く乗れる | 配送に適した車を借りられる 黒ナンバー取得を代行してくれる ネットで契約できる |
デメリット | 自分で車両を探さなくてはいけない 新車の場合150万円ほどかかる | リース期間中は解約できない 走行距離制限がある場合がある |
長い目で見れば新車がメンテナンスコストが下がり1番オトクではあるものの、費用が高額になってしまいます。
「自分で車両を選ぶのが面倒」「どの車が良いかわからない」という場合は、メンテナンス費用も含まれているリースが月々一定の支払額のため経費を圧迫しません。
\ 驚異の審査通過率98% /
走行距離無制限
黒ナンバー取得代行
GMSリースなら審査に通過する可能性大
軽貨物運送業で賃金をもらう場合は黒ナンバーの届出が必要
軽貨物ドライバーは需要が拡大し、さまざまな案件の中から自分に合う条件の仕事を探せます。
しかし、荷物を運ぶ対価として賃金をもらう場合は黒ナンバーの届出が必須なので、開業前に運輸支局と軽自動車検査協会へ届出をしましょう。
- 黒ナンバーを取得すると任意保険は高くなるが、自動車税や重量税が安くなる
- きちんと届出をせずに営業すると違法になってしまう
- 黒ナンバー登録は2,000円ほどででき、自分でも取得できる
自社製品の配送や運賃が発生しない場合は黄色ナンバーでも問題ないものの、1円でもお金が発生する場合はかならず黒ナンバーを取得してください。
「自分で取得するのが面倒」「購入ではなくリースを希望している」という場合は、黒ナンバー取得済みの車両を借りられるGMSリースがおすすめです。
GMSリースは新車と中古車のラインナップから選べるので、予算に合わせてリースできますよ。
ならでは