「運送業も個人事業主ってどうなればいいの?」
「運送業ってどんなメリットとデメリットがあるのかな?」
と思うことはありませんか?
ドライバーとして働こうとしても、何から始めれば良いか迷ってしまいますよね。
では、個人事業主のドライバーとは、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか?
この記事を見れば運送業を始める流れやメリットがわかり、働き始めるまでに何をすれば良いのかがわかります。
個人事業主の運送業ってどうなの?と気になっている人は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
個人事業主で運送業を始める流れを解説
個人事業主の運送業を始める場合、業務委託契約を結ぶのが一般的な仕事の受注方法です。
その後、流れに乗り従業員を雇用できるまで規模が大きくなれば法人化も視野に入りますが、まずは1人で仕事ができる軽貨物ドライバーから始めます。
詳しくは軽貨物ドライバーとして独立開業する手順で紹介していますが、おおまかな流れを紹介します。
個人事業主の場合は車両持ち込みが多いので、自分で用意しましょう
ポイント
委託元で借りれる場合もありますが、有料なので自分で用意したほうが長い目で見るとオトクです。
どこでリースをするのかわからない人は、黒ナンバー取得済みの車両が借りられるGMSリースがおすすめ
黒ナンバーは最寄りの軽自動車検査協会で取得するので、公式サイトで最寄りの支所を探しておきましょう
必要なもの
車検証原本
申請依頼書
ナンバープレート
事業用自動車等連絡書
住民票、または法人謄本(自分名義の車両でない場合)
運輸支局の経由印が押印されている書類が必要なので、先に運輸支局へ行きましょう
黒ナンバーの任意保険はダイレクト型と呼ばれるインターネットでの契約ができないので、代理店での契約が一般的です
自家用車の2~3倍ほど高額なので、一括見積で保険料を比較してからのほうがオトクに契約できます
保険スクエアbang!は黒ナンバーの任意保険が一括見積できるので、1番安い保険会社を探すのにピッタリです
軽貨物ドライバーは許可制ではなく申請制なので、わずらわしい手続きは一切ありません。
車と運転免許証さえあれば誰でも開業できるので、まとまった開業資金を用意しなくても軽貨物ドライバーとして働き始められますよ。
運送業の個人事業主になる5つのメリット
とても始めやすい運送業ですが、メリットはそれだけではありません。
近年の宅配需要の急増で人手不足の業界だからこそ、さまざまなメリットがあるので代表的なものを5つ紹介します。
このように軽貨物ドライバーにはメリットが多く、それゆえ新規参入する人が後を絶ちません。
さまざまな面で会社員とは違う雇用形態だからこそ自由度が高いので、どのようなメリットがあるのか詳しく解説していきますね。
1.ほかの職種よりも開業のハードルが低い
たとえばパン屋を開く場合、店舗の契約から機材の購入など開業時にさまざまなものを用意しなくいてはいけません。
それに比べ、運動業は車両と運転免許証さえあれば開業できるので、非常に開業のハードルが低い職種です。
新車でも中古車でも構わないので、初期費用は車両費だけで開業できますよ。
購入方法 | 平均的な費用 |
---|---|
新車 | 100万~150万円 |
中古車 | 50万~110万円 |
リース | 月額3万~5万円台 |
長く軽貨物ドライバーとして働く人は新車の購入が1番良いですが、手軽に車両を用意するなら中古車やリースをおすすめします。
リースやローンの場合は毎月の出費があるものの他業種よりは格安なので、参入障壁が低いことも軽貨物ドライバーのメリットです。
2.頑張り次第で大きく稼げる
軽貨物ドライバーは個人事業主として働くため、会社員のように労働時間に関する規定がありません。
すべての仕事を自分の裁量で決められるため、勤務時間から休日まで自由に選択できます。
働かないと給料は貰えないけど、働けば働くほど収入も増えていくんだな。
業務委託の求人は非常に多いので、さまざまな条件のなかから親会社や案件が選べるのもメリットの1つです。
労働基準法の労働時間の制限がない個人事業主は、稼ぎたければ昼間だけでなく朝方や夜間など長時間働くことも可能です。
働けば働くほど稼げるため、稼いでいるという実感を感じながら働けるのは個人事業主のメリットではないでしょうか。
3.人間関係の悩みが減る
さまざまなアンケートで会社員の悩み第1位にランクインする人間関係の悩みも、1人の時間が長い軽貨物ドライバーなら解決します。
委託先である親会社との人間関係はあるものの、一般的な会社のように上司と部下という関係ではありません。
配送先で担当者と話すことはありますが、運転中は1人なので自分の時間を満喫できますよ。
短時間のコミュニケーションで済むなら、わずらわしい人間関係はなさそうだな。
ほとんどの業務を1人でおこなうため、わずらわしい人間関係が皆無ともいえる運送業界。
過去に人付き合いで嫌な思いをした人、1人でいるのが好きな人でも気負わず参入できるも人気がある理由の1つです。
4.副業としても働ける
業務委託ドライバーは自由度が高く、さまざまな求人のなかから自分に合う企業や仕事内容を選べます。
「直行直帰」「企業専用便」などの求人の中から仕事を選べるのも、需要がある軽貨物ドライバーならではです。
たとえばAmazon直雇用のAmazon Flexの場合、労働時間が選択できるため副業として働いている人も多いです。
最近は副業解禁の企業も増えてきたし、スキマ時間に稼げるのも魅力的だよな。
求人を探せば「1日2時間」「土日のみ」など自分の条件に合うものが見つかるので、副業の選択肢として軽貨物ドライバーがあがります。
副業だからこそ気を使わずに働きたい、時間に余裕があるときに働きたいという希望が叶うので、近年人気の副業になりつつありますよ。
5.女性でも働きやすい
運送業というと重い荷物を運ぶイメージが強いですが、女性や高齢の人でも持てる軽い荷物もたくさんあります。
そのため、体力に自信がない人でも問題なく仕事ができるので、女性でも働きやすい職種です。
女性のきめ細かな作業が求められる場面が増えてきたので、女性ドライバーを積極的に採用している企業もあるほどです。
個人事業主なら最悪の場合、子どもを連れて仕事をしても文句言われないのが良いな。
「業務内容が選べる」「隙間時間でも働ける」などの条件がそろう運送業は、積極的に女性ドライバーや退職後の人を募集する企業が増えてきました。
さまざまな案件を受注している運送会社と業務委託契約を結べば働き方を選べるので、子育ての隙間時間だけ仕事を入れることもできますよ。
運送業の個人事業主になる3つのデメリット
とても自由度が高く働きやすい運送業ですが、当然デメリットもあります。
運送業というよりも個人事業主になって生じるデメリットなので、代表的なものを3つ紹介ます。
デメリットではあるものの、軽貨物ドライバーだからではなく個人事業主だから負担に感じることばかりです。
自由な働き方の代償ともいえるので、どのようなデメリットがあるのか詳しく解説していきますね。
1.経費が自己負担になる
個人事業主になると経費は自己負担になってしまうため、ガソリン代やETC料金、車両のメンテナンスなどの費用を払わなくてはいけません。
ですが、軽貨物ドライバーだから自己負担というわけではなく、個人事業主なら当然のことです。
- ガソリン代
- ETC料金
- 車体代
- 駐車場代
- 任意保険
詳しくは軽貨物ドライバーの経費になるもので紹介していますが、さまざまな費用を自己負担しなくてはいけません。
しかし、その分報酬も高いのが運送業なので、ほかの職種に比べると軽貨物ドライバーが負担する経費は圧倒的に少ないです。
2.確定申告しなくてはいけない
会社員であれば会社で年末調整をしてくれますが、個人事業主の場合は自分で確定申告をしなくてはいけません。
確定申告をするために日頃からレシートの保管を徹底し、売上や経費を計算して実際の収入を算出します。
確定申告のためにレシートの保管や帳簿付けなど手間がかかってしまいますが、個人事業主は同じことをしています。
月1,000円ほどの費用で経費が計算できるfreeeややよいの青色申告などで自動計算できるので、そこまでデメリットに感じる必要はないですよ。
3.ケガや病気の場合の補償がない
個人事業主は会社員のように疾病手当が支給されないため、ケガや病気で働けない場合は収入を得られません。
そのため、日頃からの体調管理がとても重要で、プレッシャーに感じている人も少なくありません。
働いた分の収入を得られるって言うことは、働かないと1円も入ってこないってことだよな。
何も補償がない個人事業主だからこそ休業損害補償には加入しておいた方が安心です。
会社を設立したばかりで補償にお金をかけたくないという人は、フリーナンスのあんしん補償プラスなら月額500円で加入できます。
詳細はフリーナンスの補償で解説していますが、安価な保険で構わないので休業損害補償があると安心して働けますよ。
個人事業主の軽貨物ドライバーが仕事を探す3つの方法
運送業界では配送業務を依頼する人を「荷主」と呼び、荷物の発注元や親会社のことを指します。
この荷主が個人宅向けなのか企業向けなのかで仕事内容や報酬は大きく変わるため、荷主選びは慎重におこないましょう。
業務委託ドライバーは荷主がいなければ成立しない雇用形態のため、これから紹介する3つの方法で荷主を探します。
どのように仕事を探せばよいのか、1つずつ詳しく解説していきますね。
1.求人サイトを利用する
業務委託ドライバーのほとんどは求人サイトや雑誌などを見て、軽貨物業者と業務委託契約を結ぶのが一般的な仕事の受注方法です。
求人サイトを見ると「働いた分稼げる」「月収50万円」などと掲載されていますが、その多くは出来高制の委託ドライバーのことです。
ほとんどの企業が求人媒体やインターネットで求人募集をしているので、ぜひ利用してください。
経験と実績を積み重ねていけば法人化も目指せるので、まずはハローワークやIndeedなど気軽に利用できるサイトを利用してみるのも悪くないです。
2.FC(フランチャイズ)に加盟する
FC契約のドラ―バーは年収400万~500万円とも言われ、努力次第でさらに大きく稼げます。
ただし初期費用として100万~数百万程度の初期費用がかかってしまう加盟店もあるので、最初にいくらかかるのかをリサーチしておきましょう。
- 赤帽
- 軽急便
- クロネコヤマト
FCのメリットは自分で営業をしなくても仕事が舞い込んでくる点ですが、努力をおこたるとピタリと仕事が止まってしまいます。
家の近所でFC加盟店を探し、資料請求や電話で情報を得てからのほうが加盟すべきか冷静な判断ができますよ。
3.荷主と直接雇用を結ぶ
あまり現実的ではありませんが、企業と直接雇用契約を結ぶフリーランスとして働く方法もあります。
しかし親会社から荷主との直接契約は禁止されている場合も多く、ドライバー自身も大きなリスクを抱えるため推奨はしません。
- 急病で働けなくなった場合
- 交通状況により時間通りに集荷ができない
上記のようなアクシデントが生じた場合も自分で対応しなければいけないので、直接雇用を結ぶ場合は従業員を雇用しておいたほうが安心です。
しかし、直接雇用は大きな金額を稼げるメリットもあるので、詳しくは業務委託とフリーランスのドライバーの違いで解説しているので参考にしてください。
よくある個人事業主の運送業に関する疑問5選
軽貨物ドライバーはデメリットよりもメリットが上回る職種ですが、未経験の仕事だからこそ「こんな場合はどうなんだろう?」と気になりますよね。
そこで、運送業に関する5つの疑問を紹介していくので、不安解決に役立ててください。
誰しもが独立時は「個人事業主ってどうなんだろう」「自分でもできるかな」と不安になってしまいますが、あまり専門的な知識は必要ない仕事です。
安心して運送業が始められるよう、よくある疑問を1つずつ解説していきますね。
1.個人事業主の運送業は年収いくらくらい?
国税庁が調査した令和元年の個人事業主の平均年収は425万円とされていますが、運送業の場合は300万円~400万円といわれています。
「ほかの職種よりも年収が低い」と思われがちですが、どのような仕事を請け負うのかで年収は大きく異なります。
とくに個人宅へ荷物を配送する場合は件数に左右されるので、都会のほうが稼ぎやすいです。
田舎じゃ家が離れてるから、多い件数をこなすのも大変そうだな。
仕事内容で大きく年収が左右されるので一概には言えないものの、ルート便よりも単発で舞い込むスポット便の依頼が多いほど稼げます。
人脈を広げ荷主を開拓し、法人化すれば運送業の平均年収よりも大きく稼げるようになりますよ。
2.トラック1台で運送業はできる?
結論からお伝えすると軽貨物1台で運送業はできますが、トラック1台で運送業はできません。
というのも、一般貨物自動車運送事業許可を取得するためにクリアする条件の1つに、事業で使用する車両が5台なければいけないと決められているからです。
車検証上貨物に該当するクルマであれば、4tトラックでも軽貨物でも何でも良いです。
トラックを使う場合は5台なければ運送業許可が取れないんだな。
トラックを利用する場合はさまざまな要件を満たさなくてはいけませんが、軽貨物を使う場合は届出制なので1台から運送業ができます。
トラックを利用して荷物を運ぶ場合は、事業を拡大し法人化してからが1つの目安となりますよ。
3.白ナンバーのまま個人事業主の運送業はできる?
自社の商品を無償で運ぶ場合は運送業許可は不要ですが、有償で荷物を運ぶ場合は黒ナンバーや緑ナンバーと呼ばれる営業ナンバーを取得しなければいけません。
それ以外にも条件があり、クリアしなければ運送業はできない決まりになっています。
一般貨物自動車運送事業 | 軽貨物自動車運送事業 | |
---|---|---|
ナンバーの色 | 緑 | 黒 |
必要な車両と人員 | 5台以上の車両 5名以上の人員 | 1台以上の車両 ※125㏄以上の自動二輪車でも可 |
その他 | 1名以上の運行管理資格者 整備管理責任者 | 特になし |
軽貨物以外で運送業を始める場合は事務所や車両などの要件を満たしたうえで申請し、通るまで3ヶ月ほど時間がかかってしまいます。
1人で運送業をおこなう場合は軽貨物のほうが申請だけで開業できるので、有償で荷物を運ぶ場合は運輸支局で申請を済ませておきましょう。
4.個人請負(業務委託)で運送業を始める方法は?
個人請負の運送業を始める方法は、大きくわけると3つのステップに分かれます。
軽貨物自動車さえあれば即日業務委託を受注する準備が整うので、開業前に軽バンだけ用意しておくとスムーズに仕事を始められますよ。
- 管轄の運輸支局へ行き必要書類を提出する
- 管轄の軽自動車検査協会へ行き、黒ナンバーを取得する
- 任意保険に加入する
この手順で申請をおこなえばすぐに個人請負ができる体制が整うので、すぐに仕事を始められます。
個人請負の詳細を聞く際に車両の指定があるかもしれないので、まずは委託先を探しましょう。
5.運送業の個人事業主が加入する保険は?
個人事業主は自分1人ですべての責任を負わなくてはいけないので、とくに補償関連の保険に加入しておくと安心感が違います。
とはいえ保険といっても種類が豊富にあるので、絶対に入ったほうが良い保険は何かを解説します。
国民健康保険や車関連の保険は絶対に加入すべきですが、それと同じくらい損害に対する補償もあったほうが良いです。
「ケガ」「病気」「荷物の破損」など仕事にはリスクがともなうので、もしもに備えて加入しておくと安心感が違いますよ。
運送業は需要が拡大し続け個人事業主として参入するなら今!
宅配需要の急増で運送業界が注目されている今、個人事業主として独立する人が増えています。
経費の負担があるものの、会社員より大きなお金を稼ぐことも夢ではない職種です。
- 車と普通自動車免許さえあれば誰でも個人事業主として運送業を始められる
- ほかの職種よりも開業のハードルが低く、金銭的負担も少ない
- 個人事業主になると自分1人でアクシデントに対応しなくてはいけないが、自由度も高い
運送業は業務委託契約を結んだ個人事業主が増えてきているので、今なら複数の案件のなかから自分に合う仕事を探せます。
運送業界の人で不足が解消されて飽和状態になってしまうと仕事が選べなくなってしまうので、需要のある今こそ運送業デビューする最大のチャンスです。
軽貨物ドライバーとして働くまでの流れを、サクッとおさらいしていきますね。
- 1.車両を用意する
- 軽トラック、軽バン、125㏄のバイクであればなんでも良いが、実用性を考えるなら軽バン一択
探すのが面倒な人はGMSリースなら黒ナンバー取得済みの軽バンをリースできる
車両と一緒に営業所(自宅)に駐車場がない人は借りておく - 2.運輸支局に必要書類を提出する
- 最寄りの運輸支局へ行き、軽貨物運送業許可申請をする
貨物軽自動車運送事業経営届出書の書き方をチェックする - 3.黒ナンバーを取得する
- 最寄りの軽自動車検査協会へ行き、黒ナンバーを取得する
申請依頼書をダウンロードする - 4.任意保険に加入する
- 代理店へ行き、任意保険を契約する。
少しでも保険料を安くしたい人は、一括見積で最安値をリサーチしたほうが良い
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ネットで契約したい人は、はたらくクルマの自動車保険で見積もりを取る - 5.開業届を提出する
- 開業から1ヶ月以内に最寄りの税務署へ行き開業届を提出する(郵送可)
郵送で済ませたい人は開業freeeを使い、開業届を入力する方法もある