配送業をおこなううえで欠かせない軽貨物ですが、任意保険に加入すべきか気になってしまいますよね。
「軽貨物の任意保険の相場はいくらくらい?」
「自家用車の任意保険と何が違うの?」
運送業を始めようとしても、任意保険選びで迷ってしまいますよね。
では、軽貨物の任意保険は、何を重視して選べば良いのでしょうか?
- 軽貨物が絶対に加入すべき3種類の保険と選ぶ際の注意点
- 保険会社ごとに若干異なる保険料
- 高額な軽貨物の任意保険料を安く契約する2つのコツ
この記事を見れば、なぜ軽貨物が任意保険に絶対加入すべきなのかわかり、どうやって保険会社を選べば良いのかわかるようになります。
任意保険選びで悩んでいる人は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
黒ナンバーの軽貨物が加入すべき3種類の保険
黒ナンバーに限らず自動車は「自賠責保険」に強制的に加入し、そのほかには「任意保険」に加入している人が多いです。
それだけでも十分な補償は得られますが、黒ナンバーの場合は貨物保険と言われる「運送業者貨物賠償責任保険」にも加入しておいたほうが良いです。
この3つは最低限加入すべき保険なので、どのような部分を補償してくれるのか詳しく解説していきますね。
1.強制的に加入する「自賠責保険」
自賠責保険は車検時に支払うため保険に加入している実感がないものの、自動車を所有している人すべてが加入しなくてはいけません。
強制保険とも言われていますが、加入しなければ車検を通せないほど重要な保険です。
通常の車より走行距離、時間が長い軽貨物は自賠責保険が割高です。
2t以下の事業用 | 自家用乗用車 | |
---|---|---|
12ヶ月契約 | 18,160円 | 12,700円 |
24ヶ月契約 | 35,630円 | 20,010円 |
※沖縄県や離島は自賠責保険の金額が異なります
自賠責保険は対人補償のみが補償範囲で、自分のケガや車の損傷に対する保険ではありません。
以下が自賠責保険の補償額ですが、万が一の事態には自賠責保険だけではまかなえない補償金額ため任意保険に加入する人が多いです。
相手のケガ | 120万円まで |
相手の死亡時 | 3,000万円まで |
相手に後遺症が残ったとき | 4,000万円まで |
これらの補償金額を上回る賠償額が請求された場合は自己負担になってしまうので、かならず任意保険も加入しましょう。
2.対人対物に備える「任意保険」
任意保険は対人だけでなく対物も補償範囲なので、自身のケガや車の破損にも補償範囲が及びます。
あくまでも自賠責保険の補償範囲をこした場合に備える保険なので、対人と対物の補償金額が無制限の保険への加入が望ましいです。
- 自家用車よりも保険料が割高
- 保険会社によって補償範囲は異なる
- ほどんどの任意保険は自家用車のようにネットで加入できない
- 自家用車の等級は引き継げず、新規加入になり6等級からのスタートになる
損保ジャパンや東京海上日動などの大手損保会社の代理店契約が一般的で、ネットで契約できる保険会社はごく一部です。
契約する保険会社によっては代車費用やリース車両の破損費用など、自家用車にはない特約が付いています。
3.荷物に万が一があったときの保証「貨物保険」
任意保険同様に強制加入ではないものの、お客様の荷物を預かり配送する仕事だからこそ加入しておいて損はありません。
貨物保険は略語なので、正式名称は「運送業者賠償責任保険」と言います。
- 配送中や保管中の荷物の破損
- 業務中の事故
- 引き渡し後の事故
貨物保険に加入すれば第三者または受託した荷物への賠償を補償してくれるので、月々数千円で安心が得られます。
「万が一に備えたいが貨物保険に加入する資金がない」という人は、フリーナンスに会員登録すれば最高5,000万円まで補償してもらえますよ。
軽貨物は絶対に加入すべき任意保険3つの注意点
自家用車よりも車を使う割合が高い軽貨物は、絶対に任意保険に加入すべきです。
しかし、自家用車の任意保険とは異なる部分が多いため、どのような違いがあるのか紹介します。
走行距離の長さに比例して事故のリスクが増す軽貨物は、自賠責保険と同じくらい任意保険の重要性も増します。
注意点を知らずに加入すると「こんなはずじゃなかったのに」という事態も考えられるため、注意点を詳しく解説していきますね。
1.今までの等級を引き継げない
通常は保険会社を変更した場合でも今までの等級を引き継げますが、黒ナンバーに変更した場合は新規契約という形になります。
そのため、今まで適応されていた割引も一切なくなり、あらたに6等級からのスタートとなってしまいます。
- 黒ナンバーの保険は自家用車よりも数倍高い
- 月額15,000円前後の保険料が相場内
- 自家用車のように保険料を割引できる特約がない
- 黒ナンバーの任意保険は車両保険はオプション料金になる
自家用車の任意保険との最大の違いは全年齢担保で車ごとの契約となるため、契約者以外の運転も補償される点です。
さまざまな人が運転することが想定される軽貨物だからこそ、誰が運転しても補償が適応されるメリットもあります。
一時的に事業を休む場合は、中断証明書を取得しておけば同じ等級が引き継げますよ。
2.任意保険に加入していないと仕事ができないケースもある
最近はAmazon Flexや業務委託を結べるサービスや、PickGoなどのような配送マッチングサービスが人気です。
しかし、Amazon Flexは一定の条件を満たした任意保険に加入していなければ契約できないので、任意とは言いつつも強制的に加入しなければいけません。
Amazon Flexプログラムへのご登録は、ご本⼈の年齢が20歳以上であること、普通⾃動⾞免許を保持していることが必須となります。また、スマートフォン、ご本⼈名義の事業⽤⿊ナンバー軽貨物⾃動⾞、任意保険証券(対物1億円以上、対⼈無制限)、後述する就労資格確認・本人確認書類をご用意ください。
(出典)Amazon Flex
これあAmazon Flexの例ではありますが、業務委託を結ぶ場合は任意保険に加入しているのか保険証券を確認されるケースが多いです。
運転免許証と同じように任意保険も「なければ仕事ができない」と前提となるほど重要なので、やはり加入しておいて損はありません。
3.基本的には代理店でしか契約できない
自家用車の自動車保険はダイレクト型が浸透してきたので、インターネットだけで契約できる手軽さから加入者が増えてきました。
しかし、自家用車よりも事故のリスクが高い軽貨物は、大手保険会社でしか取扱いが少ないのが現状です。
- 東京海上日動
- 三井住友海上
- 共栄火災
- 損保ジャパン日本興亜
- 楽天損保
- あいおいニッセイ同和損保
- AIG損保
通販型の安価な任意保険は黒ナンバーの取扱いがないので、基本的には自分で取扱店を探し契約しに行かなければいけません。
「近くに代理店がない」「探すのが面倒」という人は、ネットで簡単に見積もりがとれるはたらくクルマの自動車保険がおすすめです。
黒ナンバーの任意保険でおすすめはどこ?軽貨物の保険料を比較
黒ナンバーの保険は自家用車の数倍高いと言われていますが、Twitterに驚くべき年額が紹介されていました。
この金額をもとに月額の保険料を算出し、どのようなサービスが付帯しているのかを紹介します。
保険会社 | 年額 | 月額 | 付帯サービスの一例 |
---|---|---|---|
東京海上日動 | 153,770円 | 12,814円 | 長期入院補償 もらい事故への補償 |
三井住友海上 | 164,000円 | 13,666円 | 対物賠償非所有管理財物特約 積載貨物賠償特約 |
損保ジャパン日本興亜 | 151,690円 | 12,640円 | 無保険車障害 自損事故傷害 受託貨物賠償責任 |
楽天損保 | 143,570円 | 11,964円 | レンタカー費用補償 社内積載動産補償 弁護士特約 |
あいおいニッセイ同和損保 | 170,880円 | 14,240円 | レッカー費用補補償 対物超過修理費用 弁護士特約 |
AIG損保 | 155,880円 | 12,990円 | レンタカー費用 レッカー費用補償 |
付帯サービスに多少の違いはありますが、やはり黒ナンバーの保険料は自家用車よりもはるかに高いです。
どの保険会社も代理店を探して契約しに行かなければいけないので、契約しやすい場所にある代理店を探すのも1つの手段です。
軽貨物の任意保険を選ぶ際に重視すべき5つのポイント
自動車保険を契約する際もっとも重視するのが「どこまで補償されるのか」という点ですが、当然手厚い補償内容の場合保険料が高額になってしまいます。
最低限の補償しかつかない場合でも黒ナンバーの保険は高額なので、どの部分を重視して任意保険を契約すべきか5つのチェック項目があります。
保険料 | 補償の上限や特約、車両保険の有無などで大きく変わる |
補償金額 | 対人と対物がいくらまで補償されるのか |
ロードサービス | 事故が起こった際のロードサービスや、レッカーは可能なのか ※付帯しない場合はJAFを検討したほうが良い |
車両保険 | 事故、盗難、自然災害など、どこまで補償されるのか |
貨物保険 | 積載している荷物や倉庫内の荷物への補償が、どこまで補償されるのか |
すでに軽貨物ドライバーとして働いている人は「対人対物無制限」「車両保険無し」で契約している人が多く、保険料を抑えている人が多いです。
複数社で見積もりを取り「いくら保険料を支払って、どこまで補償してもらうのか」を比較することが重要なので、契約前に見積もりを取ってくださいね。
高額な軽貨物の任意保険を安く契約する2つの方法
黒ナンバーの保険は自家用車の2.3倍ほど保険料が高額なので、できることなら1円でも安い保険会社で契約したいですよね。
そこで、誰でも任意保険料を安くする方法を2つ紹介するので、どちらの方法が自分に合っているのか考えてください。
これから紹介する保険料を安くする方法は誰でも簡単にできるので、少しでも経費を削減したい人は参考にしてくださいね。
それでは、黒ナンバーの任意保険を安く契約する方法を詳しく解説していきます。
1.一括見積をして安い保険会社を探す
自家用車と同じように、軽貨物の自動車保険もネットで一括見積できます。
法人向けの一括見積は少ないものの、保険スクエアbang!なら以下の5社から簡単に見積もり依頼ができますよ。
保険会社 | 特徴 |
---|---|
あいおいニッセイ同和損保 | ニーズに応じたプランの提案 |
東京海上日動 | ニーズに応じた補償内容設計 |
楽天損保 | 手ごろな保険料ときめ細かな事故対応 |
損保ジャパン日本興亜 | 最上級の補償でバックアップ |
三井住友海上火災 | ニーズに応じたプランの提案 |
申込フォームから見積もり依頼をし、必要な情報を入力するだけで複数社から保険の提案をしてくれます。
5分ほどあれば入力が終わり複数社の料金やサービスを比較できるので、手軽に納得のいく保険を選べますよ。
法人向けの入力フォームは「見積依頼スタート」の下部にあり見つけにくいので、以下の画像を参考にして見積もりを依頼してください。
2.はたらくクルマの自動車保険で契約する
はたらくクルマの自動車保険は事業用の自動車保険で、軽貨物からトラックまで幅広い車種で契約可能です。
代理店で契約しなければいけない黒ナンバーの自動車保険をネットで契約できることもあり、今すぐ保険に入りたいという人のニーズも満たしてくれます。
乗っている車種や年式によって保険料は異なりますが、口コミを見ると他社よりも若干保険料が安いことがわかります。
はたらくクルマの自動車保険は損保ジャパン日本興亜が引き受け保険会社となるので、大手損害保険会社の安心感があります。
詳細ははたらくクルマの自動車保険の概要で解説していますが、最寄りの保険代理店を探す手間がはぶけるので急いでいる人や行くのが面倒な人におすすめの自動車保険です。
事故のリスクが高い黒ナンバーだからこそ比較して任意保険に加入すべき
黒ナンバーは一般車両よりも走行時間が長く事故のリスクが高いこともあり、保険料が割高になってしまいます。
リスクが高いからこそ任意保険は絶対に加入すべきなので、車を購入時に加入してくださいね。
- 強制的に加入する自賠責保険以外の保険にも、加入しておいたほうが良い
- 黒ナンバーの任意保険料は、自家用車に比べて2倍~3倍ほど高い
- 保険料以外に「どこまで補償してくれるのか」を重視し、比較検討したほうが良い
任意保険料は経費として計上できるものの支出額が大きいので、きちんと比較して補償と料金が見合っているのかを検討してから加入してください。
「どこに代理店があるのかわからない」という人は、保険スクエアbang!で一括見積をして案内してもらうと手間がかかりませんよ。